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【記事が書けなくて悩んでいる人へ】『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の書評・要約

 

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』は、古賀 史健(こが ふみたけ)さんによる単書デビュー作。

古賀 史健さんといえば、シリーズ世界累計500万部を突破した『嫌われる勇気』(共著/岸見一郎)で有名です。

Contents

「書くことは、考えること」|書く技術を身につける=考える技術を身につける

筆者は、学生時代のうちに「書く」という行為の意味や意義、具体的な技法にまで踏み込んだ”書く技術”を伝える環境が必要だといいます。

確かに学生時代は感想文や作文を書くことはあったが、それらを書くための技術について学んできませんでした。

本書を読み実践することで、書く技術が身につくと同時に考える技術も身につけることができる良書ですので是非読んでみてください。

こんな人におすすすめ

  • ブログ記事を書こうとすると手が止まってしまう人
  • 自分の考えをうまく文章にすることができない人
  • 話せるのに書けない人
  • 人に読まれる文章を書きたい人
  • 論理的な文章を書きたい人

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の基本情報

タイトル:20歳の自分に受けさせたい文章講義
著者:古賀 史健
ページ数:280ページ
出版社:講談社
発売日: 2012/1/26
定価:840円(税別)

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の著者:古賀 史健

著者プロフィール

  • 古賀 史健(こが ふみたけ)
  • 1973年 福岡県生まれ
  • 株式会社バトンズ代表/ライター
  • かつて映画監督を夢見るも、大学の卒業制作で初めて撮った映画で、集団による創作活動に向いていないことを痛感し個人競技者として文章の道へ進む
  • 著書にはシリーズ世界累計500万部を突破した『嫌われる勇気』(共著/岸見一郎)がある

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の要約

 

文章は書こうとせずに翻訳する

文章を書く上でぶつかる問題は次の2つ。

  1. 文章を書こうとすると、固まってしまう
  2. 自分の気持ちをうまく文章にすることができない

確かに、最初の壁が「何を書けばいいのだろう」、そしてなんとか書き始めたとしても次に出てくる壁が「(うまく)書けない!」ですよね。

 

書こうとするのではなく、翻訳する

頭の中をぐるぐると駆け巡っている言葉にできていないぼんやりとした”感じ”や”思い”を伝わる言葉に翻訳したものが文章であるといいます。

そして上に掲げた2つの問題でつまづく人は「翻訳の意識づけ」と「翻訳の技術」が必要。

誰かから聞いた話を、”3つの再”を意識して別の誰かに話すことが翻訳の第一歩

  • 再構築:言葉にすることで話の内容を再構築する
  • 再発見:言葉にすることで語り手の真意を再発見する
  • 再認識:言葉にすることで自分が何を面白いと思ったのか再認識する

読みやすい文章は「リズム」で決まる

リズムの悪い文章は読みにくい

次の文章を読んでみてください。

企業のリストラが進み、日本の終身雇用制度は崩壊した。能力主義の浸透は、若手にとっては大きなチャンスでもある。若い世代の前途は明るい。学生たちは自信を持って就職活動に励んでほしい。

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』61ページより引用

違和感を感じませんか?

「企業のリストラが進み、日本の終身雇用制度は崩壊した。」
「能力主義の浸透は、若手にとっては大きなチャンスでもある。」
「若い世代の前途は明るい。」
「学生たちは自信を持って就職活動に励んでほしい。」

パーツごとに見るといずれの文も正しいことを言っていますが、文と文の「つなげ方」や「展開の仕方」がおかしいので支離滅裂な文章になってしまっています。

つまり、読みやすいリズムの良い文章にするためには論理展開がしっかりとしていなければならないということです。

文章の面白さは「構成」で決まる

ビジネスにおいては「起承転結」の”転”は必要ない

ビジネス文章などに”転”があると読んでいる人を戸惑わせてしまいます。

そこで筆者がおすすめしているのが、映画やテレビドラマなどの映像表現を参考にした次の手法。

  1. 導入(序論)・・・客観的な状況説明
  2. 本編(本論)・・・自分の意見
  3. 結末(結論)・・・再び客観的な視点に立って論をまとめる

読者は最初の数行を読んでつまらないと思ったらもう読んでもらえないので、「いかにして本編まで読み進めてもらうか」がかかっている文章の導入部分はかなり重要です。

論理的な文章は「主張」、「理由」、「事実」のマトリョーシカ3層

一番大きなマトリョーシカ(主張)を開けると、中にはちゃんと中位のマトリョーシカ(理由)が入っている。

そして、その中には小さなマトリョーシカ(事実)が入っている。

「サッカー日本代表は次のW杯でベスト8に入る!」

どうして?と聞かれて、「さぁ、なんとなく・・・」では説得力がありません。

ここに「2002年と2010年のW杯でベスト16に入った。」という理由と、

「今の日本代表は大半が海外リーグで活躍している選手だ。」

「しかもGKからFWまで全てのポジションで海外で活躍する選手がいる」という客観的事実を付け加えることでそれなりに説得力が出てきませんか?

文章を書くことで私たちは他者を動かそうとしています。

この3層構造が守られているのが論理的な文章ということです。

そのためにはこの3つが不可欠でありしっかりと連動していないといけません。

他人事で「説得」するのではなく、自分事にして「納得させる」

基本的に誰しもが他人事には興味がありません。

では他人事ではないと思ってもらうにはどうしたらいいのでしょうか?

”仮説&検証”で読者をプレーヤーにする

「冒頭に真逆の一般論」を持ってきて、「起”転”承結」で構成すれば、同じ主張で同じ結論であってもかなり印象が変わってきます。

この”転”(仮説)を読者に問いかけ、一緒に検証していくことでプレーヤーとして話に巻き込んでしまうのです。

いい文章を書くのに「文才」など全く必要ない

「いい文章」とはどんな文章なのでしょう?

「いい文章」とは「読者の心を動かし、その行動までも動かすような文章」のことである。

読む前と読んだあとで、読者の心が変わり、できれば行動までも変わっていること。

それが、いい文章」の条件であり、そこには全く文才は必要ないと筆者は言います。

本書の講義の中で述べられてきた”翻訳”の意識と技術をマスターできればここは納得できます。

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』の書評まとめ|

本書に書かれている”翻訳”の技術をマスターするのには時間がかかるかもしれません。

ただ、”翻訳”の意識は非常に重要で、ここを普段から意識していないと”翻訳”の技術は身につかないことは確実です。

「いい文章」を書くための具体的な指南書として、必読の一冊です。

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